攻撃的な縦横無尽の立ち回りでグレード戦で奮闘を続け、8月GIオールスター決勝で先行する脇本雄太を目標にVを飾り、悲願のタイトルを獲得し競輪界を代表するオールラウンダーの地位を築きあげた。
7月GIIサマーナイトの後に体調を崩したが、9月GII共同通信社杯は3連勝で決勝進出と不安を一掃。10月GIII平塚決勝では古性優作、清水裕友、新田祐大ら強豪を撃破しVを奪取するなどパワーは絶大だ。
21年はVこそなかったが5月GI日本選手権での決勝3着を始め、6月GI高松宮記念杯、7月GIIサマーナイト、8月GIオールスターで決勝進出と大舞台で存在感を見せつけた北日本地区の名マーカー。
強烈なタテ攻撃に加え、番手の競走も的確にこなすオールラウンドな走りで5月GI日本選手権、7月GIIサマーナイトでのVを筆頭に、21年もグレードレースで輝かしい戦歴を残している中国地区の技巧派。
チャンピオンユニフォームのプレッシャーと、度重なる落車による影響で21年は思うような結果を残せなかったが、GI戦でも1着を上げるなど差し脚にキレがあり、郡司浩平とのタッグでV争いを演じよう。
11月FI佐世保初日特選で後続を完封する堂々の逃げ切りを決めるや、勢いそのままに完全Vを達成。続くGIII武雄決勝では先行する上田尭弥を鮮かに捲って地元Vを飾るなど抜群のスピードを披露した。
3月FI静岡、4月FI宇都宮で共に先行策でVを上げるや、11月FIいわき平決勝では別線勢の動きを見極め好位を取り切り、直線で鋭く抜け出し、マークした吉澤純平とワンツー決着を決めるなど気配は良好。
目標を得た時の的確な捌きと差し脚に定評があり5月GIII前橋、9月GIII青森、11月GIII四日市で決勝進出と随所で好走している。今開催はラインの目標が豊富なだけに地元記念Vのチャンスも十分だ。
1月9日より開催される開設72周年記念、和歌山グランプリ。西日本地区では新年を飾る最初の記念レースでもあり22年の競輪界を占う意味でも重要なシリーズとなりそうだ。V1番手は8月GIオールスターを制しタイトルホルダーの仲間入りを果たした近畿の古性優作。アグレッシブな走りでビッグレースでも奮闘しているだけに、18年以来4年振りの地元記念Vへ闘志を燃やす東口善朋や、7月FI岸和田、8月FI福井でVを飾った寺崎浩平、年に1度の地元記念で気合いの入る椎木尾拓哉、稲毛健太、中西大らと力を合わせ全国の強豪を向え撃つと共に、初のSS班としての責任を全うしよう。
地元近畿勢に立ち塞がるのが南関の郡司浩平と、中国の松浦悠士のSS班両名。2月GI全日本選抜を制し3年連続でSS班の座に就いた郡司。ラインの機動力型と同乗した時はしっかりと番手の競走もこなしているが、10月GIII平塚決勝では先制する清水裕友を射程に捕え強烈な捲りでVを飾るなど、破壊力は競輪界屈指なだけに、20年当所で行われたGI高松宮記念杯で準V、21年1月当所GIIIで決勝3着と和歌山バンクと相性良い和田健太郎を引き連れ豪快な走りを見せてくれよう。
和歌山バンクで抜群の戦歴を持つのが松浦悠士。16年当所記念の決勝進出を皮切りに20年GIIIでV、20年GI高松宮記念杯で決勝3着、1月GIIIでもVと得意バンクにしており、8月GIII松戸決勝でワンツーを決めた岩津裕介のアシストを受け変幻自在な攻めで別線勢を翻弄しよう。
もう一人のSS班、北日本の佐藤慎太郎もⅤ候補の一角。5月GI日本選手権、6月GI高松宮記念杯、7月GIIサマーナイト、8月GIオールスターとビッグレースで4度の決勝進出とハイレベルな戦歴を残すなど、シャープな差し脚に卓越したコース取りは健在。連係実績豊富な小松崎大地を目標に貫禄を示そう。
個性派が揃ったのが九州勢。先導役を務める嘉永泰斗は10月GIII久留米決勝こそ北津留翼を目標に記念初Vを飾ったが、11月FI松山では先行、捲りを使い分け無傷で決勝進出と持ち味はスピード。9月FI久留米、11月FI佐世保、続くGIII武雄でVとムード良い荒井崇博や、9月当所FI戦でVを上げ11月岸和田で完全Vを飾った坂本健太郎らが嘉永を援護し抜け出しを図る。10月GIII平塚で決勝進出、続くFI高松でVを上げた野田源一も総力戦でV獲りを狙って行く。
戦力整う関東勢の主軸となるのは8月GIII高知でVを飾った長島大介だが、今開催1番の注目株は119期のスーパールーキー吉田有希だ。S級初戦となった9月FI青森の準決では山口拳矢を相手に逃げ切って1着突破。その後も11月FI平塚、続くFI豊橋で連続完全Vと破竹の勢いを見せている。今開催は練習仲間でもある朝倉智仁と同配分なのも心強い限りだ。初登場となる和歌山バンクを豪快に駆け抜けよう。
長尾拳太、山口泰生、笠松信幸の中部勢や、11月FI小松島でVを上げた島川将貴に山中貴雄の四国勢も力を合わせV争いに参戦する。